スウィート&ドキドキ恋愛小説★眠れる王国
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こんにちは!甘栗です。どうぞよろしくお願いしまーす。

              ドキワク★恋愛小説 [眠れる王国]
                 発行日 2006  XX  XX

                 http://www.nemureru.net
             発行者:甘栗ピカ/著作:秋津島 珠子

                小説タイトル:「空に近い週末」

                      (一部抜粋)

   (ここから、この物語を全編通して読めます♪この文字をクリックして下さいね♪)
___________________________________

そのまま映画は流れるようなスピードで進んで行った。
フランスを舞台に繰り広げられる、刑事と誘拐犯の女。…追ったり追われたりしていたはずなのに…何故か2人は、いきなり恋愛モードに突入。…人ごみの中、
彼女の腕を引き、刑事はとうとう彼女を追い詰める。緊迫した状況の中───
…なぜか、キスシーンという不可解な展開。
「……………、」
ストーリーに付いていけない原因は…分かってる、映画のせいばかりじゃない。
隣りに居る、タクヤの気配を意識しすぎているせいで、頭がうまく回ってくれない
から。
…それにしても、何でこうなる?! スペイン人の監督の映画。
主役の2人は、高速道路を走るトラックの荷台に飛び乗り、いきなりその場で
メイク・ラブ…。
─────と、その時。
「……………ッ!」
心臓が飛び出すかと思った、いきなりあたしのスカートの上、彼の左手が乗った。
「な、」
何すんの?! そういう隙さえ、なかった。
─────え?! キスされてない?! あたし。…え?え?何でッ?! だってタクヤ
だよ?!
相変わらず回らないあたしの思考は、何度も目をしばたかせながら、間近すぎて
見えない彼の顔を確認しようとした。…だって、これって、彼氏じゃないよね、タク
ヤだよね…?!
あぁもう、頭がグチャグチャ…!
「…ぅ………っそ…、」
それだけ呟くと、また強引な舌先が入り込んでくる。
待ってよ、何でこんな展開に?! …もしもし?!
「───…、ッん…ッ、タク…、」
キスは無遠慮に深くなる。…あたしの身体は、彼の体重に、どんどんシートへ
沈んでゆく。
─────まさか…でも、…いや何で?! せめて、動機を教えてよ?! 
訳分かんないよ…ッ、
あたし、何でもきちんと筋道たてて物事を整理しないと、次に進めないタイプ
なんだってば…!

 あたしの彼を押しやる両手に、ようやく彼の唇が離れてくれた。
「─────………。」
………あぁ!…だけど、あまりにも近くに、タクヤの顔があった。
あたしを見つめてくる瞳。
認めたくないけど──…何て綺麗な瞳なんだろう。正直、見取れてしまうほど。
彼の瞳も、2、3度瞬く。そのまつ毛までもが、暗くてもはっきりと見える、こんなに
近いと。
あたしはもう、金縛りにあったように、声も出せない。
「─────…、タク…」
───また、唇が触れてくる。
しまった、あたしとした事が、思わず吸い込まれるように、まぶたを伏せてしまって
た。
今度は、さっきとは別人みたいな、いたわるようなキス。
…ヤバ、何でこんなロマンティックなキスしてくるの?! 
未だキス止まりの、新しい彼氏だってしないよ?! こんなやり方で。
「───…、…、っ………、」
うっわー、ヤバすぎ!こんな映画に出てくるみたいな優しいキスを繰り返されたら、
あたし何だか恥ずかしくなってしまう。
さっきみたいな、奪うようなキスなら、まだ耐えられるのに。何これ、まるで恋人
同士のキスだよ…?!
 舌先は、あたしの歯列を確かめるようになぞった。それだけで、喉の奥がうわ
ずる。
八重歯のところで、ちょっと止まって、くすぐるようにからかって、そしてそのまま舌を
絡められる。少し強く吸われると、今度は脳の天辺が軽く痺れた。
…目まいに襲われる。…何事?! キスだけでこんなにも翻弄されている?! あたし。
考えてみれば、他の車からあたし達はきっと丸見えだった。だってカブリオレだか
ら、当たり前だけど天井がないもん。うわうわ、その事に気付いて、余計に恥ず
かしさが込み上げてしまう。
時折、夏の風が頬を掠めていく。彼の少し長い前髪が、そのたびあたしの頬に
当たるのも恥ずかしい。
彼の手は、あたしのうなじを髪ごと引き寄せる。そして、髪を優しく撫でてくる。
そんな指先でさえ、ゾクゾクしてしまう。
…今まで付き合った男の子で、こんな俳優みたいに、髪を撫でて来る人なんて
いなかった。
髪を撫でていた指はあたしの頬にも触れた。
やっぱり親指の先で、肌の感触を確かめるみたいに幾度も触れてくる。その親指
が、首筋をたどる。
「……………、」
あ、ちょっとヤバいかも、このカンジ。
だって、あたしの中で何かのスイッチが入ってしまった。
身体があたしの意思を無視して、勝手にモードチェンジしてしまう…!
首筋から鎖骨の窪みに触れていた指は、そのままキャミソールと薄手のカーディ
ガンの上から、胸にまで滑り降りた。…氷の上を優雅に滑る、アイススケートの
選手のような彼の指。
「───…ッ、…、ねェ、…」
抗議はさせてもらえないらしい。
有無を言わさず、手のひらはあたしの胸を押し上げるように味わう。
キスは再び、徐々に深くなりつつあった。
「………っ!…ァ、」
いきなり、強く舌を吸い上げられ、今度こそ脳の奥で軽いスパークが掛け抜ける。
その瞬間、下肢の付け根に違和感を覚えた。
─────や、やだ、まずいよ…!
熱く溶かされ始めた痺れが、あたしの中心から溢れ出し、下着を濡らしていた。
不快感と、焦り。
───…そうだよ、何キスに酔ってんの?! いくら映画で、そーゆーシーンがいき
なり現れて、しかも周り中エッチに耽っているこの夏の夜、何となくそんな気分に
なったからって、あたしには彼氏もいるんだ…!
─────その瞬間、ようやくあたしの頭は我に帰った。
「…ッ、やだ…!」
弾かれたように、彼の肩を押しのける。
「全然ヤじゃないじゃん、」
それでも彼の右手は、あたしのロングフレアのスカートの裾をいつの間にかたくし
上げている。
「嫌だってばッ!…嫌って言ってるじゃん…!離れてよ…!」
「───…でも濡れてるだろ?」
「…ッ…、」
─────彼の指が、下着の上からそこにあった。
あまりの羞恥に、顔から今にも火が吹きそうだった。
いくら何でも恥ずかしすぎる、これじゃどんなに言い訳したって、嫌がってるなんて
大嘘。
あたしは顔を手で隠しながら、何とか声を絞り出した。これだけ言うのが精一杯
だった。
「………だって………、これ、彼女の家のクルマなんでしょ…?そこでこんなの
嫌だよ…、」

 墓穴とはこの事を言う。
─────あたしたちは結局、「南十字星」 なんていう名前の、それ専門ホテ
ルに居た。
「…南十字星と言えば…お前、北斗神拳と南斗水鳥拳、どっちが好きだった…
?」
「───…どっちでもいいッ!そんな事はッ!」
あたしはこんな展開に、まだ自分を納得させる事ができず、うろたえていた。
暗い部屋だけれど、きっと耳まで赤いだろう事は、頬の熱さからきっと彼にも伝わっ
てしまってる。
ドアを背にためらっているあたしに、ついばむようなキスをしながら、彼は自ら
身につけていたジャケットと黒いシャツを後ろ手にそこらへ放り、そのままあたしの
カーディガンにも手を掛けた。
「…ね、ねェ…ホントに…やるの…?」
あたしの発した細い声は、悔しい事に、あろう事か僅かに震えていた。
「ホントにやるのってお前…。処女か?! ここまで来といて」
相変わらず、彼の声からも表情からも、何を考えてるのか思惑が読み取れない。
自分はさっさと上半身だけ裸になって、今度はキスしながらあたしの服に手を掛
けてくる。
あたしの焦りと不安は、一気に倍増する。
「待って待って…、だっておかしいよ、この展開、」
キャミソールから出た肩に、エアコンの冷気が触れた。キャミソールではなく先に
腰に手を回され、スカートを降ろされかける。あたしは何気に抵抗して、そのスカ
ートのウエストを両手で押さえた。
「…あたし、…ダメだよ、何かちゃんとした理由がないと…、こんな思いつきだけで
…、」
「───…じゃあ、この前の貸しを返してもらうという事で。」
「ウッソ…!あんなのギャグじゃんッ!ダメだよ、却下!」
「───…いいじゃん、セックスなんてスポーツだろ、痩せるためってのは?」
「そんなのふざけすぎ…!あたし、やっぱり帰る…!」
彼の、あたしの腰に回されている手の上から、制するように自らの手を乗せる。
「…んな事言うなら、せめてホテル入る前に言えよ…、それがエチケットっつうもの
だろが」
「……………ッ!」
─────何だか、不意に泣きたくなった。
何故なら、あたしはきっと彼の行為を許してもいいかな、と半ば思っていた事に
気付いてしまったのだ。
…もしも彼が嘘でもいい、今だけでも、「だってオレはコバヤシが好きだから」 って
言ってくれれば、それで十分、大義名分になったのに、って。
…今、そう考えていた自分を見つけてしまったから。
─────知らない間に、そんな言葉を期待して待っていた自分を、見つけて
しまったから。


<次回へつづく>
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■編集後記■甘栗ピカ

このお話は、ウエブサイト「眠れる王国」の中に置いてあります。続編もあります。
当サイトのお届けする物語はどれも全て最後は必ずハッピーエンドです。
よろしければシリーズ全編通して楽しんで頂ければ嬉しいですよ〜♪

(この物語を全編通して読むならば、この文字をクリックして下さいね♪)
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■発行/恋愛小説[眠れる王国]  URL:
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■発行責任者/甘栗ピカ  ■著作/秋津島 珠子
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■さらに詳しい内容を知りたいかたへ。…こんなカンジです。
■『眠れる王国』は創作小説サイトです。
 現代(場所は日本)・社会人もの・学園ものなど。登場人物は若い男女です。
 少女小説でもなければ、官能小説でもなく…。
 近いのはTVの恋愛ドラマ、エッチ表現のある純愛ストーリーかも(笑)。
 作品は、最後は絶対にハッピーエンドになります。

■彼やパートナーが居るかたも居ないかたも…恋する胸キュンな気持ちを
 たまには気軽に味わってみたいな、という時に読んで頂きたいなと願ってます。

■「甘く、切なくハッピーエンド」がテーマの、ちょっとエッチも有りな内容です。
 (そのため、自主的にR指定です。ご了解ください。)

■連載形式になります。
■作品は間違いなく完結致します。また、中断の心配はありません。
 その辺、やるからにはプロ意識で配信いたします。


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